ジェット妻ストリーム2:メキシコを読む
2014-08-12T15:36:55+09:00
jetwife
駐在5都市目 アラフィフマダム Mexico暮らし
Excite Blog
予約の取れない人気店が教える はじめてのメキシコ料理
http://jetwife.exblog.jp/20087542/
2014-08-12T13:38:00+09:00
2014-08-12T15:36:55+09:00
2014-08-12T13:38:28+09:00
jetwife
メキシコを読む
次の本の相談かとおもいきや、なんと今度はOさんが転勤なんだとかで、帰国したら色々相談したかったのにとっても残念です。まぁ、国内だから、きっとまた会えるね。
お土産にと、先日発売になったばかりの「予約の取れない人気店が教えるはじめてのメキシコ料理」をお土産に持ってきてくれました。
人気の代官山のメキシカンレストラン アシエンダ デル シエロのシェフのモダン メヒカーノです。
メキシコ滞在経験者が、日本で再現するメキシコ料理本としてはなかなかいいです。
私は、メキシコ駐在中は、Deepにメキシコ料理の事を知りたかったので、もうちょっと本格的な渡辺シェフの「魅力のメキシコ料理―メキシコ料理の調理技術のすべて
」とか、「本格メキシコ料理の調理技術 タコス&サルサ―トルティージャの技術、タコスのバリエーション、サルサのレシピ、唐辛子の使い方…etc.
」とかを参考にしていますけど、材料の揃いにくい人には、こういうレシピがいいかなぁとお薦めですよ。
日本に帰ったら、メキシコ駐在をしていた人から、「タコスの具材は何にしていますか?」とよく聞かれます。
なんでも入れちゃっていいのがタコスなんだけど、日本だとなかなか浮かばないですよね?
そんな時のお助けがこの本。
他にもコリアンダーのスープ、お魚のベラクルスソース、シーザーサラダのビギナー向けがあります。
そうそう、日本に暮らすメキシコ人マダムは、こちら→★からトウモロコシのトルティージャをお取り寄せているそうです。
暑い夏、食欲のない日は、セビッチェとビールが最高なのだ。
パーティーメニューにはもってこいのメキシコ料理。
初心者さんにももちろんお薦めでーす。
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メキシコ赴任のための10冊
http://jetwife.exblog.jp/19754589/
2014-05-03T02:18:00+09:00
2014-05-03T10:11:52+09:00
2014-05-03T02:18:09+09:00
jetwife
メキシコを読む
メキシコのことをスペイン語で読めたらいいけど、やっぱり日本語で書かれた本を読んでメキシコを知ることになる。メキシコ関連の日本語書籍260冊が墨西哥文庫にはあるけど、その中から、メキシコ赴任の際にはぜひ買ってきた方がいいものをごく個人的な視点で選んでみました。
意欲的にメキシコ赴任する人ばかりではないのが辛いところ。難しそうなDeepなものは省きました。詳しいメキシコ本にご興味があれば赴任後にメキシコ文庫で借りて下さいね。
多くのメキシコ駐在員が、「地球の歩きかた ~メキシコ~」しか知らず、赴任前にメキシコ情報を探すのにご苦労されているみたいだし。準備した本が「地球の歩き方」と、「るるぶ」だけという残念な人にならないために。
メキシコ入りしてから、ここでの暮らしを楽しむために「あぁ、買ってくれば良かった!」という人がとても多いのよね!Amazonに「メキシコ」ってキーワードを入れたくらいじゃ検索できないお役立ち本をご紹介します。
日本からの取り寄せの場合、メキシコまでの送料は、5冊ほどで3,000~5,000円ほど。早めに準備して船便に入れておきたい本です。
1)絶対買ってくるべしスペイン語が出来ないあなたのために
電子辞書を用意して、ちょこっとスペイン語の文法の本やドリル、問題集は買うとしても、絶対必携は
この本はシリーズになっていて「スペイン」を選ぶと、メキシコで通じないスペイン語の会話本になってしまいます。かならず「メキシコ」を選択してくださいね。
不安な人は、もう一冊。
有名なマンガ家玖保 キリコさんの会話本。イラスト可愛いから苦行のスペイン語レッスンも癒されます。
2)メキシコでレストランの注文に困らないために
タコスだけがメキシコ料理じゃありません。ご接待でメキシコ料理のうんちくを披露するネタ帳にもなります。
タコスとサルサ専門の別シリーズもございます。
3)メキシコシティ観光のお伴にぜひ
着任したら半年以内行かないと、市内観光ってほとんどしなくなります。
ご帰国前に「まだ行ってないよ」って、駆け足で回ると、「あぁ、どうして…早くいっておけばメキシコ生活がもっと楽しめたのに…。」ってならないための手引書。読んでから行きましょうね!
ルイスバラカンって誰?って言わないために。
フリーダ・カーロの青い家に行って、良くわからなかったって言わないために。
堀口大學は、メキシコで青春時代を送ったんです。メキシコシティの通りの名前、この国の近代化の歴史をちょっとかいつまんで入門しておくのには便利な小説です。(赴任やメキシコ出張の飛行機の中で読んできたらいいと思う一冊。)
4)休暇のためのメキシコ旅行旅の手引書
まだ売っているといいけどなぁ~。バックナンバーを中古でどうぞ。
サンミゲルアジェンテ、オアハカなどのボニータ・メキシコ特集。
とりあえず、オアハカ行く前には必読の2冊(↓)です。
5)マヤの遺跡なんて興味がありません!という人も必読の2冊。
マヤ・アステカについて書かれた本はたくさんあれど、どれも辛抱強く読まなければならない大学の考古学の先生たちのご本ばかり…。この本を貸した人は、「とっつきやすくて、解りやすい。わたしも買っちゃいました!」というほどに、メキシコでは手元に置きたくなる本です。マンガだからねぇ~。子どもから大人まで楽しめます!
こちらは、国立人類学博物館ガイドも充実です。
紹介しているうちに、どんどんたくさんになってしまって10冊越え。
直接Amazonに行けるようにしてありますんで、お役にたてば幸いです。
後は、テキストリンクだけ貼っておきますが、個人的にメキシコ関連本で面白かった本たちです。
・うさぎのみみはなぜながい―メキシコ民話 (日本傑作絵本シリーズ)(絵本)
・赤い薔薇ソースの伝説
・メキシコ デザインホテルの旅 (地球の歩き方―GEM STONE)
・メキシコの夢ホテル―ベストセレクション
・天皇(エンペラドール)の密使 (文春文庫)(日本人コックとパンチョビラのお話)
・侍 (新潮文庫)(遠藤周作が市倉常長を題材に書いた小説)
・オアハカ日誌(ナショナル・ジオグラフィック版 オリバーサックス)
・ポインセチアはまほうの花―メキシコのクリスマスのおはなし(絵本)
・メキシコのかわいいデザインたち―陽気な風土が作り出すポップな日用品
・コーラを聖なる水に変えた人々―メキシコ・インディオの証言 (インディアス群書 2)
・メキシコのわが家へようこそ
・メキシコからの手紙―インディヘナのなかで考えたこと (岩波新書)
・メキシコの輝き―コヨアカンに暮らして (岩波新書)
ついでにメキシコ映画のお薦めDVD
ご参考になれば幸いです。
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ガルシア マルケス追悼読書 百年の孤独
http://jetwife.exblog.jp/19719330/
2014-04-25T23:45:00+09:00
2014-04-26T00:29:09+09:00
2014-04-26T00:22:09+09:00
jetwife
メキシコを読む
メキシコ赴任が決まった時に真っ先に古本屋で買い求めた「百年の孤独 (Obra de Garc〓a M〓rquez (1967))」。
長年、埃をかぶって“積ん読状態”でしたが、時間があるときにと、ようやく重い腰をあげて読みはじめました。
長い事読了できずに2度、放りだしてしまったので、実は3回目の挑戦です。
今回も、時間があるから向き合えるけど、まったくの難解。
わたしはこういう前衛的なものがとても苦手ですが、ノーベル文学賞受賞作品で、ラテンアメリカ、欧米では絶賛された一冊。
多くの知識人が絶賛しているけど、解らないものは、解らないわね。
あの松岡正剛氏さえもが、「千夜千冊」で、この摩訶不思議なとっつきにくい本を読み説く苦労を語っているし、家系図作成していらっしゃったからねぇ。(・・・と、自分の解らなさを納得させています。)
大江健三郎や寺山修二にも大きな影響を与えたといわれるマルケス。
家系図や登場人物の関係図を書きながら読んだ本は、インド時代のラーマ・ヤーナや、マーハバーラタ以来。中南米のスペイン語圏の人たちには、絶賛されているとしたら、私にはラテン文学の感性は、皆無な気がします。
ガルシア・マルケスはコロンビア人ですが、晩年はずっとメキシコシティに暮らし、なんと先日はメキシコの国葬が行われたほどの超著名人の英雄。国葬に値する作家ということですからねぇ。
ようやく読み終えたけど、他の気になる作品「コレラの時代の愛 [DVD]」は、映画で観ることにしましたよ。
実はまだ、手元に買い置いているラテン文学はあと2冊ある。
オクタビオ・パスの「孤独の迷宮―メキシコの文化と歴史 (叢書・ウニベルシタス)」と、別冊登場人物&歴史年表付きのカルロス・フエンテスの「澄みわたる大地 (セルバンテス賞コレクション)」。メキシコに暮らす間に読了できるかなぁ。
多くのラテン文学は、実に難しくて難解。
超常現象や、迷信、何代にも渡る家族のつながり、信じられない習慣(土を食べちゃうとか…)などがあって、当地に暮らしてもイメージできない描写が多すぎて困惑の極みです。
どうにか読み終えたのは、「精霊たちの家」(イザベル・アジェンテ)、「赤い薔薇ソースの伝説」(ラウラ・エスキヴェル)くらいなものです。
メキシコ人と文学についてや、ブックトークをするような機会はまったくないけど、文学の底知れぬ深さに感嘆とため息ばかりなのです。
本読みは大好きなのだけど、メキシコでラテン文学散歩はとても無理だと思うわたしです。
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白田良子さんのお仕事 メキシコ染色の本
http://jetwife.exblog.jp/18988752/
2013-11-19T06:17:00+09:00
2013-11-19T06:20:46+09:00
2013-11-18T18:18:31+09:00
jetwife
メキシコを読む
北海道からのメッセージには、「昨年6月の記事に、白田良子さんの染色の本を探しているとありますが、本があります。ご連絡ください。」というメッセージ。
私は、すっかりこの事を忘れていましたが、2012年6月28日のブログ記事で、メキシコ染色について触れ、この染色研究家の本が読みたいと書いています。
今日、その本が届きました。
著者の白田良子さんは、ここ数年、お体を壊され、高齢もあって故郷・北海道に帰国されていました。
(ご出身は富良野です)
たくさんの資料を日本にお持ち帰りになり、ひき続いて研究も個展も精力的にされていましたが、お住まいを介護施設に移されることもあり、たくさんの収集した研究資料は、2008年にその研究の集大成をJICA横浜で「蘇るマヤ・アステカの色~白田良子の世界~」として発表されていました。
そして他の資料は、メキシコとゆかりのある千葉県御宿の歴史民俗資料館に寄贈されています。
研究資料が散在することもなく、大事に家族や関係者の手によって保管、管理されていたのは嬉しいことです。でも残念ながら、白田先生の染色の研究足跡は、メキシコには残らず、墨西哥文庫には蔵書は一冊もありませんでした。
このブログをご覧になった方が、ご家族につないでくださり、白田先生の身の回りの品を整理した人がそれを知り、同じように染色や羊毛を紡ぐ人に私の捜索をお願いしてくださって、このご縁を繋いでくださいました。
なんというありがたいことでしょう。
白田良子さんの染色をまとめたこの本が、まだ2冊だけご自宅に残っていたそうです。
本と一緒に届いた資料には、2008年の個展のパンフレットや、日経マガジンに取材された白田先生のご様子がありました。
資料を拝見すると、まるで、メキシコのターシャ・チューダーのようです。
(画像が悪くてすみません、なにぶん古いコピーです。)
メキシコオリンピックの年に買い求めた土地に、メキシコの天然素材や、いわゆる草木染で抽出する染料になる植物を集めてさいばいされてました。サボテン、リュウゼツラン、ハカランダ、カシ、コスモス、ツユクサ・・・。
孤高の人で、人里はなれた山奥に、ひとり独居して50年にわたり研究を続けていたとあります。
この研究はメキシコでも高く評価され、褒章も受けています。
メキシコ人の研究者からも「良子は、植物の力を引き出して虹のような色を出す、まるで魔法使いのよう」とも言われていたそうです。
メキシコで古い植民地時代のスペイン語の文献を紐解き(マヤ・アステカには古文書がない)、マヤ・アステカ時代にどんな天然染料が使われていたのかを調べ、根気よく先住民の村々を訪ね歩いて研究されていたそうです。
そして、もちろん先住民たちが失ったこれらの知識や技術を復元して彼らへフィードバックして伝えてもいます。(もともとは、白田さんは、国立人類学歴史研究所で遺跡の復元にも当たっていらっしゃいました。)
私がご縁をいただいたメキシコシティの図書館で、今後、これらの資料や本が大切に保管されていくことを願ってやみません。
今、メキシコにご縁のあった方々の著作や、研究が、たくさん散在してしまい、日系コロニアの人々が持つ大切な資料が、どんどんメキシコシティから消えていこうとしています。
今回は、この拙いブログがご縁を紡いでくれました。
直接今回は白田さんにはお目にかかることができませんでしたが、
白田先生の資料整理をしてくださったAさま、白田さんにご連絡くださり本当にありがとうございました。
そして羊毛を紡いでいる「想々雪花」のNさまは、私をスマホでググって探してくださりありがとうございました。(近々、個展→★もあるようです)
先生の資料がこうして多くの人の手を経て、大事に私に届いたご縁に感謝したいと思います。
大切にメキシコへ持ち帰りたいと思います。
そしてメキシコで、たくさんの研究者や、多くの人に見ていただきたいと思います。
また白田先生と、有志の方々「シローネンの会」による、メキシコの古代神話の研究をまとめられた「Mexicoの神々と昔のことども」(1997年)は、墨西哥文庫に所蔵があります。
詳しくはこちらの過去ログから→★
ここ数日の「出会いと繋がり」に感動の日々でした!
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墨西哥文庫からのお知らせ
http://jetwife.exblog.jp/17051123/
2012-12-27T05:20:47+09:00
2012-12-27T05:21:03+09:00
2012-12-27T05:21:03+09:00
jetwife
メキシコを読む
皆さまにご協力いただいた、墨西哥文庫の乳幼児向け絵本10冊持ち帰りプロジェクトは、
すべてボランティアの皆さんのご協力で、お持ち帰りいただける事になりました。
加えて、先週は、今年度の予算で購入した本が郵便郵袋で到着しました。
メキシコで大人気だった、九重由美子の「コメットさん」の原作本や、常長使節団の気仙沼からのご本も届きました。1月には順次配架しますので、どうぞお楽しみに!
すでに図書館は年末年始のお休みをいただいております。
来年は、1月5日(土)からの開館です。
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支倉焼 メキシコへ来たサムライ
http://jetwife.exblog.jp/16653740/
2012-10-24T01:11:00+09:00
2013-02-02T00:52:58+09:00
2012-10-24T01:11:12+09:00
jetwife
メキシコを読む
仙台と、メキシコ・アカプルコには遠い昔からの通商のつながりがあります。
メキシコへの手土産にと、この支倉焼をお土産にしてくださるお心使いは素晴らしい。
メキシコと仙台の関わりを、きちんと心得たビジネスマンだからのことでしょう。
萩の月やずんだ餅じゃないところが・・・。
ざっくり、支倉常長のこと。
時は徳川の時代に移りかけたばかり。
一人の下級武士が仙台藩伊達正宗の大命を受けてメキシコへやってきています。
その武士が支倉六右衛門(支倉常長 はせくらつねなが)。
当時、スペインの航海術、造船技術、金銀の精錬法に興味のあった徳川家康。
スペインとの交易をひとり先駆的に推し進めようとした伊達正宗。
日本へのキリスト教布教のために交錯するフランシスコ会と、イエズス会の対立。
そんな時代の変遷期に、仕えの身の支倉に突然沸き起こった、スペインとの通商交渉の大役。
支倉の父は正宗に切腹を命ぜられ、領地も召し上げられた仙台藩にとっては、どうでもいい下級武士でした。
でも、この大命に武士の意地を最後まで貫き、この務めが無事に終われば、先祖代々の領地もまた元に戻ることを夢見て、メキシコのアカプルコからメキシコシティを経由してベラクルスからスペインへ。
ローマ法王に謁見して、サムライの魂を捨て去り、キリスト教の洗礼まで受けるものの、スペイン政府は、この特使「支倉使節団」は日本の幕府や天皇からの派遣でないことから冷ややかな冷遇。
結局、通商は結べず、最後にはスペインを追放されるかたちで、マニラ経由でようやく帰国。
帰国後も時代はキリシタン禁止、鎖国へと進み、支倉はキリシタンに改宗したお咎めから処刑されてしまいます。
メキシコに縁あって住んだから、こんな侍がいたんだと、その足跡の資料を手にしてあれこれ読み漁りましたが、メキシコに縁がなければ、きっと知ることもなく・・・。
ソカロの5 de Mayoにあるタラベラの青タイルの館(今はSanborns)は、支倉が投宿したホテルだったところ。つい最近、マデロ通りのサン・フランシスコ教会から当時の使節団の洗礼の様子を描いた資料が発見されたことなどを聞いたばかりでした。
支倉が乗船した港がある石巻市には、サン・ファン館(宮城県慶長使節船ミュージアム)という支倉が乗った当時の船が再現された資料館があります。
残念ながら先の東日本大震災で、ミュージアムは大きな被害を受けましたが、この船だけは奇跡的に難を逃れていました。
今、この使節船をメキシコへ運び、メキシコ人への一般公開と、ミュージアムの再生プロジェクトが進められているそうです。
今年は、慶長使節400周年なのだそうで、この秋には関連のイベントがたくさん行われるそうです。
私は墨西哥文庫にあるたくさんの支倉常長の資料のほかに、遠藤周作の「侍」(墨西哥文庫所蔵)という小説で、この支倉の不遇人生を読みました。
メキシコで仕事をする駐在員にも通じる思いをあちこちに感じながら、企業や組織のひとり、それを取り巻く経済や時代の波に翻弄されなばら自らの務めと、正義に生きる男の憂いをひしひしと感じながら。
仙台からメキシコへ仕事で来た人が、この「支倉焼」を、まさに彼の思い詰めて、ふたたびこの地へ運び、今新しいビジネスをつないでいく想いが感じられます。
このお菓子の会社のHPにはかれこれ50年も前から作られたお菓子とあります。
そんなことに想いを馳せながら、お土産の支倉焼を美味しくただきました。
最近出版された関連本
政宗の夢常長の現―慶長使節四百年 (河北選書)濱田直嗣 / 河北新報出版センター
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秋の夜長に読む本 ハチドリのひとしずく
http://jetwife.exblog.jp/16576414/
2012-10-13T02:31:00+09:00
2013-02-02T00:57:32+09:00
2012-10-13T02:31:04+09:00
jetwife
メキシコを読む
自分の読書傾向から外れた、意外な本たちに出会います。
参加しているボランティアさんとの作業の合間のブックトーク。
「すごく面白かったよ。お薦め!」なんていう本は、アマゾンで読みたい本を探すよりも、ずっと楽しいものですね。
昨日、寄付された本の山から手に取った一冊。
南米のインディヘナの伝承民話とあって思わず手にとりました。
以前、このブログでも紹介したウルグアイの大統領のスピーチ記事で(こちら→)、あちこちググッり、この「ハチドリのひとしずく」というお話を知りました。
このお話が生まれたのは、アンデスの山奥、エクアドルのコタカチ群。この村は、世界の規範となるような自治体に贈られる国連ハビタット賞や、ユネスコの平和都市賞を受賞した村。そんな村に住む人々の伝承とは知りませんでした。
このお話を日本に紹介したのは明治学院大学国際学部教授で、環境=文化NGOナマケモノ倶楽部主宰の辻信一さん。お話自体はとっても短い。
すでにYou Tubeにもこんな可愛いお話になって登場しています。
このお話に共感した人が、この本にたくさんのメッセージを寄せています。本の後半3/4がメッセージ。
ケニアのノーベル平和賞のワンガリ・マータイ女史も、ときとして、全然支援が広まらない時は、「ハチドリ」にどんなに勇気づけられたかとあります。
私もおなじ気持ち。
図書館の整理も同じように、毎月の小さな作業の積み重ねはまさに、ハチドリ。
ボランティア参加の皆さんも同じ思いかなぁ・・・。
本の中で、
「あっ!」と思ったのは、セヴァン・カリス=スズキ(リオ会議の伝説のスピーチの12歳の少女)が、大学院生になって日常の暮らしぶりを語っています。
「朝起きるとまず、5分の砂時計を置いてシャワーを浴びる。・・・・」
5分の砂時計が、電池入りのタイマーじゃない!というのと、
いつも5分で熱いお湯がでなくなるメキシコのガス給湯器のシャワー生活。
メキシコでは、湯船にいっぱいのお湯が溜まらないと、ぶつぶつ不満三昧だった私は、“ぴしゃり!”っと背中をたたかれた思いです。
この民話に共感した人(坂本龍一さんとか、蛍ちゃんこと中嶋朋子さんとか)のメッセージなどには、本当に自分のできることで、地球や人間と仲良くする方法がたーくさんあって、とても励まされます。
エコや、おもいやりが声高じゃないところがいいよね。
よかったら皆さんもぜひ一読どうぞのお薦め本です。
先日、いただいたメールに「そいうのって正直ウザいんです」という言葉がありました。
若くて美人で聡明で快活な彼女から発せられたこの言葉。
私に対して発せられた言葉じゃないけど、いつから「ウザい」っていう言葉が、
こうも簡単に使われるようになったのかなぁ~?
だんだん歳を重ねると、何かを言うと「けっ!うわ目線」ってウザがられるんですねぇ~。
切符を買う時にモタモタしたり、同じことを聞き返したり、ちょっと周りの空気に気がつかなかったり、年長者の経験談なんかを語ろうものなら、「ウザがられる」わけなんでしょうねぇ。
この言葉には絶対の否定と、拒否が含まれているような気がして、私自身は絶対に使うことはないでしょうが、他人の会話やメールの言葉の中にも、これを聞くと「ドキっ!」とします。
誰かに対して、こういう心根がないようにしなくちゃね。こころのなかでもつぶやきたくない言葉だわ。
(調べたら鬱陶しいから派生した東京多摩地区のツッパリ言葉が発生だとか・・・ほんとに汚い言葉だねぇ)
ハチドリさん、鬱陶しがられても頑張れ!って思います。
ハチドリのひとしずく いま、私にできること光文社
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Maya文字を読んでみる どひゃまんてはお宝だったかもぉの巻
http://jetwife.exblog.jp/16568308/
2012-10-12T06:48:00+09:00
2012-10-12T10:50:15+09:00
2012-10-12T07:35:13+09:00
jetwife
メキシコを読む
1年経過して、マヤ・アステカ文明については、かなりディープに理解しているつもりよ。
受講した講義のレジメや資料は、ゆうに厚さ8センチを超えています。
昨日は、「古典期Maya ティカル王朝史 前編」というかなり本格的です。
だんだんMaya文字の解読方法なんかもわかってきて、昨日は石碑に刻まれたMaya文字を読解していく方法なんかをお勉強しました。なんてディープなんでございましょ!
スペイン語もろくにできないのに、Maya文字ですからねぇ。
でもMaya文字には、表意文字と、表音文字があって、漢字みたいで面白い。
スペインに征服された時に、ほぼMayaの文献は焼かれてしまって、残っているものはごくわずか。
スペイン人の宣教師には、スペイン語がアルファベットの表音文字だけなので、表意文字の謎の解読ができなかったらしい。
その時に、日本人か中国人がいたら良かったのに。
きっと「ヘんとつくり」や「象形文字→漢字」の成り立ちがわかっていたから、もっと解読が進んでいて、焼かれることもなかったでしょうにと悔やまれますねぇ~。
サロン講座に参加したお友達が、そういえばYUKKEさんのマンション、去年のクリスマスにMaya文字の手帳が配られたんでしょ?と言われて・・・。(どーして、他の人が知っているのか?不思議!)
すっかり忘れてました。
「なんだか小汚い手帳だわ」と、次回のバザー行きのどひゃまんて紙袋に格納していました。
(注)
どひゃまんてとは、「わが家のテイスト」からはずれた贈答品をいいます。たとえば花柄のバスタオルとか、アクリルの毛布とか・・・。頂き物をいただき、箱をあけて「どひゃ~」と思ったものなのでどひゃまんてと呼んでいます。あじゃ~、どひゃまんて行きだわ!みたいな感じ。どひゃまんての箱に入れて保管してバザーやリサイクルで年に一回処分か、欲しい方へ差し上げています。
そこで、あわててどひゃまんての紙袋から取り出したのが、こちらの手帳。
よくみたら、裏表紙に「夫の名前&ファミリー」へという但し書きまであった!
あぶない、あぶない。
バザーへださなくてよかったわ!ほっ!!
Maya文字は、Mayaカレンダーでも有名なので、ちゃんと日付の文字があります。
今週の表記はこんな感じ。
表記された東西南北や、季節の名称。四角のブロック文字で意味を表します。
「東のジャガーのキバという王様」みたいなかんじね。
数字の説明。
Mayaの暦のカトゥーン、バクトゥーン、トゥン、キンなどの単位を表す文字。
ちなみに今年で終末といわれている12月のマヤカレンダーは、終末にはなってないからねぇ。
また0から次の新しい暦がスタートだよ!
私、Maya文字のほうがスペイン語の説明よりもわかるっていうのは、どうよ?
まったく役にたたないかもしれないMaya文字読解のお勉強ですが、
ちょっと教養が身についたかも?的な学びの喜びは大きいよぉ。
手帳の紙は、ちょっと臭くにおうアマテの紙でできてます。
しょうがないから、“メキシコの思い出”ってことで、日本へお持ち帰りしますかねぇ~。
このどひゃまんての所有の意味をはかりかねていますが・・・。
さて、池田先生のプチ★メソアメリカ学講座は、現状のサロン講座クラス以外は、
とうぶんサロンでの開催はございません。
Maya文字まで学んでみたい!かるーくアステカお勉強したいという方は、
毎月第2日曜日 10:00-12:00 ‘日墨会館の「プチ★メソアメリカ講座」
主催 墨西哥文庫日曜ブランチ講座へおでかけください。(1回受講完結)
(詳細は、こちらから→)
来週10月14日日曜日
第2回目 オルメカ様式とオルメカの世界観
は、まだお席が若干ございます。
お申し込みは、museodemanga☆gmail.com
☆を@にかえてメールしてくださいませね!
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アルケミスト 中南米版の”星の王子さま”
http://jetwife.exblog.jp/16442249/
2012-09-28T00:28:00+09:00
2012-09-28T01:36:13+09:00
2012-09-28T00:28:40+09:00
jetwife
メキシコを読む
今は、忙しくて、明るくて、日暮れが早くなっても夜が長いとは思わなくなりましたね。
それでも本好きにとっては、特集号の新しい本の紹介記事や書評を読むのはワクワクする季節です。
メキシコには夏時間と冬時間があって、10月のどこかの土曜日に冬時間に変わります。
夜明けが一時間遅くなる。でも今朝の7時は、まだこんなに真っ暗・・・。
通勤や、通学、ちょっと辛いね。
そのかわり、今はまだ夜8時でも、夕方くらいに明るいのですけど。
読書好きのお友達が「ロンドンの空港で買ってフライト中に読み終えたんだけど、中南米では、ベストセラー作家ですってよ」と薦めてくれたのが、ブラジル人作家パウロ・コエーリョの「アルケミスト」という本。
メキシコ人の友人も、「あぁ、パウロ・コエーリョはいい作家ですね。すぐ読めちゃう本だけど、人気です」と。
薦めてくれた友人は英語版で、メキシコ人の友人はスペイン語で読んだとか。
原作はポルトガル語ですが、日本語翻訳もでていて、私も買い求めて、今週読み始めました。
とても薄い文庫本なのに、ブランケットを膝にかけ、ソファーで読み始めると、毎日なぜか数ページで眠ってしまう。
それも魔法にかかったように・・・。
読みにくわけでもないし、静かで、ここころ落ち着く本なのに、急いで読めないのがちょうどいい感じ。
速読の私が、珍しく5日もかかって読了しました。
スペインのアンダルシアの羊飼いの少年が、アラーの神の国エジプトのピラミッドを目指して旅に出る。
そこには彼を待つ宝物があるからという夢を信じて・・・。
題名のアルケミストは、「錬金術師」。副題には、「夢を旅した少年」とあります。
世界中で読まれている中南米の”星の王子さま”ですよと言われて、なるほどと・・・。
作者のパウロ・コエーリョは、リオデジャネイロ生まれ。若いころにチリ、メキシコ、ペルー、ボリビアを旅したあと、ヨーロッパをまわり、北アフリカを放浪しています。
「夢」を追う事の意味と、運命を淡々と語る物語ですが、
「夢」を持つことが難しく、「時間的なゆとり」を持つことが小さなころから少なくて、
幼いころからいつも忙しい日本の子どもにとっては、どうなのかしらと思います。
退屈すぎて死にそう!
そういう経験をするのも成長の過程には大事かなと思った一冊。
ここでの暮らしが退屈すぎて、読みながら途中で何度も寝ちゃった私にとっても、のんびりさせてくれるとってもいい一冊でした。
アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)パウロ コエーリョ / 角川書店
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MEXLIFE2012 出版記念パーティー
http://jetwife.exblog.jp/15980680/
2012-08-17T00:35:00+09:00
2012-08-17T00:35:31+09:00
2012-08-17T00:34:41+09:00
jetwife
メキシコを読む
販売所に納品も予約販売も無事に終了。
各方面からいただくご感想や労いのお言葉や、メールにいちいち大喜びしながら、出版祝賀会のパーティーです。
MEXLIFE2012に乾杯
ずっと後方支援と、助言、あたたかく見守ってくれていた夫たち♡も、印刷会社の社長さんもご一緒に。
ずっと励まし続けてくれて大感謝!です。
お問い合わせ、購入問い合わせメールもいただき、間もなく完売できるそうです。
お買い求め、ご希望の方はどうぞお早めに。
販売の詳細はこちら。(MEXLIFE メキシコ生活向上委員会HP)
あぁ~、昨夜は久々に飲みすぎました。
今日は久々に使いものにならない私。
でもいいか?久しぶりにだらり~んと、脱力しています。
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今月の墨西哥文庫
http://jetwife.exblog.jp/15815653/
2012-07-22T05:24:00+09:00
2012-07-23T02:19:19+09:00
2012-07-22T05:24:48+09:00
jetwife
メキシコを読む
ミカサさんや、日系食材店やレストランで配布されている日系人向けの季刊誌です。
今月号は、墨西哥文庫の詳細について詳しいレポート(なんとA4で3ページも!)を日本語&スペイン語でいただきました。
今後は、毎月の図書館の新着図書、新着マンガや、イベント情報を掲載していきますので、ぜひ皆さま手にとってくださいね。
9月からはじまる図書館主催の「日曜日ブランチ文化講座」のご案内もございます。すでにこちらは受付中。お申込み続々・・・、お早めにお申し込みくださいませ!
そして、以前このブログでもご紹介した(こちら→)、メキシコ日系移民1世の肖像の写真集に続いて、メキシコ移民2世の肖像という写真集が発刊されました。
たくさん知ったお顔もあって、一人ひとりの顔に、メキシコでの人生が投影されている、いいお顔の写真集です。
ただいま販売中ですが、2冊だけ図書館にも所蔵があるので(ただし、持出禁止の閲覧のみ)ぜひ、ご来館の折にご覧になってください。
また、嬉しいことに2家族から、ティーンエイジャー向け雑誌、Myojo、duet、Wink up、Potato、プチセブンが実にどーんと60冊のバックナンバーのご寄贈がありました。
もうひとつは、絵本と児童書が、2か所からやはり70冊のご寄贈をいただきました。
朱色は絵本、児童書は青色で分類配架しています。大人の書籍同様に無料でこれらは貸出しておりますので、ぜひ夏休みにお越しくださいませ。
絵本の選びのセンスが素敵です。
いい絵本を選んで子どもに与えたのが手に取るようにわかります。
林明子、渡辺茂雄、いわむらかずお・・・どの絵本作家も、わが家の子どもたちのお気にいりでした。
ニューデリーでご一緒した、同じ会社の駐妻の大先輩。
ご自身のお子様の帰国子女体験を綴った「サムライハット、ニューヨークを行く」の筆者で海外帰国子女教育のエキスパート、児童文学者の宮地敏子先生。
先生のご推薦本。海外での読み聞かせリスト(こちら→)を中心に集めたいと思います。
宮地先生は、お手本にしたくても、余りに偉大すぎて足元にも及びません。とてもチャーミングで素敵な奥様です。いつもこういう女性になりたいと、憧れていました。
そしていつものように、日産自動車さま、ヤマハ発動機さまからは、毎月雑誌のバックナンバーが届いております。企業様からのご寄贈も本当に嬉しですね。誠にありがとうございます。
多くの人に、たくさんの本が循環してくれますように、ますます充実した図書館作りにしたいと思います。
ご来館お待ちしています。昨日も2階ラーメン屋(佳の家)さんは大盛況でございました。
利用者が増えないことには、どこからも予算がつかず、図書館の蔵書が増やせないという問題もございます。ご要望や、ご利用が増えれば、ますますの充実がはかれますので、ぜひご利用くださいませ。
せっかくの日本の知的財産が、宝の持ち腐れにならないようにと願うばかりです。
🌟 日本からご不要になった絵本の寄贈について 🌟
着払いで受け付けますのでご発送前に、絵本のタイトルをご連絡下さい。
日本国内の集荷先をお知らせいたします。
メール museodemanga●gmail.com 墨西哥文庫宛て
●を@に変えてご連絡下さい。
墨西哥文庫、メキシコマンガミュージアム ボランティア館長 YUKKE拝
絶賛!図書館宣伝中の本日のブログネタでした。
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インディヘナの国だった 母語で生きるということ
http://jetwife.exblog.jp/15786797/
2012-07-18T07:54:00+09:00
2012-07-19T02:25:49+09:00
2012-07-18T07:54:51+09:00
jetwife
メキシコを読む
コーラを聖なる水に変えた人々―メキシコ・インディオの証言 (インディアス群書 2)リカルド・ポサス / 現代企画室
文化人類学者のポサスと、日本人社会学者の清水透先生のオーラル・ヒストリー(聞き語りの歴史)です。
こういう手法で書かれたフィールドワークの研究書を読むのは、初めてです。
ネイティブ・アメリカンのポエムの翻訳ものを過去に数冊読んだだけ。
だから、この本はとても新鮮な語り口でした。
ポサスと清水先生がチアパスの先住民2代の父子の歴史を聞きとりまとめたもので、スペイン支配後、革命やメキシコオリンピックごろまで、メキシコ先住民が、どんなアイデンティティを持ち、文明とのせめぎ合いの中で、生きているのか?じっくり楽しみに読みました。
これは名著!
この本の感想を友人にしたら、
チャパスの先住民の人権活動に「音楽」を通じて支援をしている素敵な日本女性がいるのよ。
ご主人は、メキシコ・インディヘナの言葉で歌をうたうミュージシャン。
ちょうど海外公演が終わってメキシコシティに来ているから、おいでよというお誘いをうけて、
彼らにお目にかかりました。
メキシコは先住民教育には、スペイン語を初期から教え込んだ教育がずっと続けられてきました。
自分の言葉(母語)を失い、アイデンティティーを見失い、文化風習も変えてしまう言語教育という政府の方針に対して、「自分の言葉で胸を張って唄おう」というインディヘナのダミアンと、リエさんのお二人です。
ちょうど、本を読了したばかりだったので、インディヘナ達の風習も少し理解出来たので、村での暮らしなども詳しくお話にのぼり、お二人の素敵な魂の歌までもお聴きして、たいへん楽しい時をいただきました。
チャパスのシナカンタン村の言葉はとても美しいんだそうです。
「嬉しい」という言葉は、「心に花が咲く」という表現
「詩や詞」は、「花の咲いた言葉」という表現
「芸術家」は「花を咲かせる人」という表現で表すそうです。
「子ども」は、なんと「花の心臓」というんですって・・・。
ちょうど、今、チャパスの古い染色・織物の一時資料を整理しているので、チャパスの伝統的な衣装の着付けも見せていただきました。貫頭着をブラウスのように着て、輪になったスカートの襞をとり、帯でまき留め、ポンチョのようなケープをかけるのがシナカンタン村の衣装。
刺繍や織りで、出身地の村がわかるという衣装です。
お二人が唄った歌の中にあった「ボロンチョ」という曲。
ジャガーと蛇をミックスしたマヤ文化の神様の歌ですが、なんともノスタルジックで、私たちには同じモンゴロイドの血が流れているのねと思わずにはいられない琴線に触れる歌でした。
先住民の人々が自分の言葉を大事に守り、その伝統に誇りをもって今後生きられるようにお二人が続ける音楽活動。
言葉が消えたら、文化が消えてしまいます。
がんばってほしいなぁと思いながら、もうちょっとインディヘナへのシンパシーをと思って、こんな本をまた読み始めています。
そう、そう。
海外で暮らす日本の子どもたちにも、是非とも「美しい日本語」(母語)で書かれた絵本を読んでもらいたい。
そう思っていたら、図書館にちょっとまとまった絵本が寄贈されてきました。
ここメキシコシティには、国際交流基金の図書館に少しだけ福音館の絵本を集めた小さな文庫がありますが、残念ながら、リセオ(日本人学校の付属幼稚園)に通わない限り、小さな日本人の子どもは、絵本をたくさん借りることはできません。
未就学の子どもたちに、自分の国の美しい言葉に触れていただけるように、今後は墨西哥文庫にも、「小さな日本人」のための書籍をあつめた書棚を増やしたいと思います。
どうぞ、インディヘナの人に習って絵本を集めてみましょう。
ちびっ子ママさんたちで、絵本集めにご協力願える方がいたら、ご連絡くださいね。
「ぐりとぐら」や「どろんこハリー」、「げんきなマドレーヌ」や、「だるまちゃんとてんぐちゃん」、「きんぎょがにげた」、「きょうりゅうたちのいるところ」、「たろうのおでかけ」とか・・・。
東京子ども図書館の「おはなしのろうそく」なんかもあったらいいなと思うのです。
わが家の子育て時代の読み聞かせのバイブル。
ぼろぼろになるまで読み聞かせていた名作集です。
ぜひ読み終わった絵本があったら、ぜひご寄贈ください。
日本語の美しさを、たくさんの人に循環させていただきたいです。
絶賛!絵本のご寄贈受付中@墨西哥文庫
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怪我の功名 読書三昧
http://jetwife.exblog.jp/15718688/
2012-07-08T02:27:00+09:00
2012-07-08T02:36:01+09:00
2012-07-08T02:27:51+09:00
jetwife
メキシコを読む
何もすることがないので、読書三昧の日々。
こういうヒマな時は、ネットサーフィンに溺れないようにしなくちゃ!
「有意義な過ごし方はないものか?」と考えるあたりが、じっとしていられない性分ですね。
ヒマに任せて、グラスを磨いたり、食器を並べ替えたり、カトラリーや衣類の整理をしたり。
小豆をたんまり時間をかけて煮てみたり・・・。
それでも時間があるから、メキシコ関連本数冊と、文芸書を少々よみました。
前からもう一度とおもっていた「天皇(エンペラドール)の密使」を再読して読了。
天皇(エンペラドール)の密使 (文春文庫)丹羽 昌一 / 文藝春秋
1914年のメキシコ革命の内戦中に、メキシコ北部、チワワ周辺にくらしていた日本人。
この安全保障と、革命軍へ参戦か、バハ・カリフォルニアへの移住かをめぐって、当時の在米国の日本人外交官がメキシコに送りこまれて、メキシコ革命児 パンチョ・ビリャとわたりあう歴史ミストリー。
サントリーミステリ大賞を受賞した作品です。
マンガ「サムライたちのメキシコ」が、メキシコ南部(チャパス)の日本人について描かれているのにたいして、メキシコ北部地方の日本人移民の話で、どちらも実に志高い日本人が描かれています。
当時の日本人って、自分の私利私欲よりも、助け合いや、誇りたかく、生き方にも気高さが貫かれていて、爽快にかんじます。
2冊をもう一度読み比べてしました。
メキシコの北部移民と南部移民史。
1995年には、「テレビ・ドラマ化されていますよ」といわれて調べたら、筒井道隆が主演して、スペイン語のセリフを話しているそうです。(こちら→)
ちょっと観てみたいですね。とうぜんメキシコでロケをしたのでしょうから。
謎の女アンヘリーカ・カトウ役は風吹ジュンなのねぇ。
この小説の主人公には、実在のモデルがいて、作者の丹羽昌一も中南米エキスパートの元・外交官。
よく調べて、面白く仕立てられていて痛快なミステリーでした。
墨西哥文庫に2冊所蔵があります。ご興味のある方は、図書館へ!
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チャパスの織物を研究する ちょっと学生気分
http://jetwife.exblog.jp/15655497/
2012-06-28T11:18:00+09:00
2012-06-28T13:31:30+09:00
2012-06-28T11:18:45+09:00
jetwife
メキシコを読む
なんといってもサリーは、英国人もほしがっていた産業革命前からの素晴らしい繊維たち。
文様や、意匠、草木染めは遠く中国を経て日本へも伝わったものですから・・・。
大陸が変わって、ここ中南米。
インディオの民俗衣装といいながらも、フリルやレース、アップリケの手法には西洋文化の影響が色濃く出ているし、スカートなどは、どうもメキシコオリジナルではない近代服飾に近い。
ウイピルと呼ばれる貫頭衣(かんとうい:原始時代からある、布に頭が入る穴だけをあけた衣類の基本形、メキシコのポンチョはその代表的なもの)も、インドのマハラジャたちの刺繍や織物に比べるとずっと、ずっと稚拙にみえていたのです。でもメキシコへ行くと大学の恩師に伝えたら、
「昔ねぇ、2月ほど、グアテマラの民族衣装の研究に行ったことがあるのよ、良く観てらっしゃいね。」
と服飾史の先生に言われてきました。
すっかり忘れていましたが、先日、メキシコのウイピルや民族衣装のコレクターから、チャパスの村々でフィールドワークで蒐集したものを資料にまとめたものをお借りしてきました。
コレクションそのものは、もうとっくに、日本の美術館に買いとられていったのだそうです。
手元に残った写真と、手書きのレポートは、紙もぼろぼろになりつつあって、データに早く落とさないといけませんということで、お預かりしています。
今日から、少しづつ読みながらデータの整理をはじめました。
王室や、貴族がいる国では、こういうアートや、手工芸は急速に発達しますが、チャパスのこの民族衣装は、まさに村のインディオたちの日常の衣服。
村に織り人の名手はいたでしょうが、貫頭衣以上には縫製は発達しなかったし、機の幅も広くはありませんから、3巾をつなぎ合わせているので、身頃と袖の3部仕立てです。
しかし、資料を読んで驚いたのは、身頃には、マヤの世界観が文様化していて、村のシンボルが肩山に、家族の文様がその下に、そして織り人のサインまでを織りこんであります。
遠目には、クロスステッチのような刺繍にみえますが、全部織物なのですね。
文様の意味がわかってきたり、豊穣祈願や、雨乞いの文様などには意味しんしん。
しばらく、資料のデータ整理を楽しみたいと思います。
全部完成したら、図書館の資料室で閲覧できるようにしたいですが・・・。
他にも頂いた資料は8センチ300ページもありました。
ちょっと学生に戻った気分で、メキシコの染織を調べたいと思います。
そうそう、いろいろ調べていたら、白田良子先生が編纂された「メキシコの染色」という本があって探しています。お持ちの方がいらしたら、ぜひ見せていただきたいなと思います。
このご本、メキシコでの自費出版だったようです。
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毎日メキシコを読む
http://jetwife.exblog.jp/15620857/
2012-06-22T11:04:00+09:00
2012-06-23T01:25:50+09:00
2012-06-23T01:23:10+09:00
jetwife
メキシコを読む
今までメキシコには、El Colegio de Méxicoという大学が、一番たくさんの日系移民資料を収集・保管しているとお聞きしました。他所では、個人のコレクション以外には、当時の一次資料は、ほとんど散在してしまっています。El Colegio de Méxicoは、2006年から慶応義塾大学と国際文化交流協定校となっていて、先の日墨400周年事業にも、文化的側面からの交流が行われているんですね。なかなか興味深いです。
今日は、メキシコ情報通のOさんのお宅に伺って、長年、個人的に蒐集・整理した資料を拝見させていただきました。
右下が、1920年代に、活字を植字して発刊された新聞。
当時は、記事は下書きなしで、直接活字を組んでタコ糸で縛りながらの編集と聞き、当時の日本人のすごさをここでも実感。
今のように便利なインターネットや電話がなくても、こうして情報を上手に共有していた日本人のすごさにあらためて、ちょっと感動。
日本語だけでなく、スペイン語で書かれた日系2世のための新聞には、昭和天皇のお写真がありました。
こういうのを拝見するのは、ゾクゾクするほど楽しいのです。
あぁ、ヤクトクでございますね。
他にも大変貴重な資料をたくさん見せていただきました。
また、貴重な資料をたくさん貸していただき、今日はパソコンの電源を落として、じっくり古い紙のページをめくって資料を読みふけっています。
さぁ、ブログの更新もおわったので、しばし、またPCの電源を落として、夫も出張でいないことだし、ここ数日、思う存分「ディープなメキシコを読み漁ろう!」と思います。
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